愛に決まった形はない、無意識に偏見をもつ自分に気付かせてくれる映像(アメリカ広告協議会CM)

アメリカの広告協議会Ad Council(日本のACジャパンの見本となったNPO団体)が制作した、人種・年齢・性別(LGBTQ)・宗教・性別・障害に対する偏見や差別の撲滅を訴える公共CMです。広場に置かれた巨大スクリーンに映し出される二人の骸骨。その骸骨が抱き合いキスをし始めると観客は不思議そうにも自然と笑顔になります。すると骸骨は歩き出し片側のスクリーン脇から一人の女性が顔を出します。「あっ骸骨の映像の裏には人がいたんだ」と見ていた人が気付くと同時に反対側のスクリーン脇から別の女性が顔を出します。そう、抱き合いキスをしていた二人はどちらも女性だったのです。

Love Has No Labels | Diversity & Inclusion | Ad Council

無意識に愛の形はこうあるべきという考えを抱いた自分と、一方で骸骨の映像の時は自然と受け入れることが出来ていた自分にも気づかせてくれる素晴らしい企画でした。この映像に出てくる方々は本当に幸せそうで、周りの人も温かい祝福を送っていました。まだ世の中には無意識の偏見・差別に苦しんでいる人々が多くいますが、少しでもそういった方々が当たり前のように愛を表現できる世界になって欲しいと思います。その第一歩として、まず自分は無意識に愛のあるべき姿を決めつけていないかな、と考えてみては如何でしょうか。

広場に集まる人と巨大スクリーン

そこには巨大スクリーンが置かれており、骸骨が映し出されています

スクリーンに映し出されるキスする骸骨

キスをする二体の骸骨

微笑む観客

広場に集まった人々は不思議そうにも微笑んでいます

歩き出す骸骨

すると骸骨は両サイドに歩き出し

ステージ脇から顔を出す女性

スクリーンの脇から女性が顔をだします

観客は「あ、この骸骨は実際にスクリーン裏にいる人だったんだ」とここで初めて気が付きます

ステージ脇から顔を出す女性

すると反対側から顔を出したのも女性でした

驚く観客

驚く人々

love has no gender

“Love has no gender = 愛に性別は関係ない”

祝福を送る観客

皆抱き合う二人を男女だと決めつけていました。女性二人が登場して驚きを見せると同時に、「この二人が骸骨の映像の時は微笑ましく見ていたはずではないか」と無意識に自分の普通を当てはめていることに気づき、改めて笑顔で二人を祝福します。

スクリーン

その後もスケルトンの映像は続きます

love has no race

“love has no race = 愛に人種は関係ない”

love has no disability

“love has no disability = 愛に障害は関係ない”

幸せそうな家族

本当に幸せそうです

love has no age

“love has no age = 愛に年齢は関係ない”

笑顔の観客
抱き合う異なる人種の女の子たち

集まった人々はみな笑顔で祝福します。

love has no religion

“love has no religion = 愛に宗教は関係ない”

love has no labels

“Love has no labels = 愛にラベルはない”

広告協議会Ad Councilは今回の企画について次のようにコメントしています。

我々の使命は、重要な公共問題を特定し、社会変革が可能なコミュニケーション方法を通じて人々がその問題と向き合うよう促すことです。アメリカの人々の大半は自分は偏見をしないと考えていますが、実際は私たちの多くは、人種・年齢・性別・宗教・障害などをその人の見た目から無意識に判断しています。 Love Has No Labelsキャンペーンでは偏見に目を向け、自分・友人・家族・同僚にそれを止めるよう働きかけています。

<見た人の反応>
女の子が”I love my sister”というシーンが好き、すごく笑顔になる

この映像のおかげで世界に希望を持つことができました

私の学校では2年前にこの映像を見せられました。 私がLGBTQ+の愛を見たのはこの時が初めてでした。理科の先生がビデオを見せてくれたのですが、彼自身が同性愛者でこの映像の間ずっと微笑んでいました。その先生のおかげで私は同性愛者でいても良いんだと気付きました。ブラニー先生、もしあなたが奇跡的にこれを読んでいるなら、まだ私は学校でレズビアンとして閉じこもってはいますがあなたの存在に感謝しています。同性愛者であることで私が私でなくなるわけではないと教えてくれたのはあなたです。そして今まで思い込まされていたことが間違っていることにも気付くことができました。学校で友達何人かとよく遊びますが、あなたがいなければ決して本当の自分を見つけることはできませんでした。本当にありがとうございます、このことは本当に私にとって世界そのものを意味し、人生を変えてくれました。本当にお世話になりました。あなたは今までに頼ることができた最高の教師です。

何度見ても泣いてしまう…

今朝ソファに座っているとき両親にレズビアンであることを告白しました。母は私を抱きしめ「大丈夫よ私を愛している」と言ってくれました。父は立ち上がり「あとで帰るよ」とだけ言い出て行ってしまいました。怒っているようにも見えました、そして数時間後家に帰ってきました。この間、私は父との関係を台無しにしたのではないかと心配していました。ドアから入ってくる父はレインボーフラッグ( LGBTの尊厳と社会運動を象徴する旗。)を肩に巻いていました。そして「ごめん、何処にこの旗が売っているか思い出せなくて時間がかかってしまったよ、何がどうあれお前を愛している」といってマントの様に私に巻いてくれました。私は家族を愛しています。

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