腎臓病の妻のために夫のとった行動が起こした奇跡
アメリカ合衆国ユタ州に住む74歳のウェインさんは腎臓に病を持つ妻のために何キロも歩いていました。ドライバーの注目を集めようと彼が身につけている看板には
“Need Kidney 4 Wife = 妻のために腎臓が必要です “
というメッセージが大きく書かれています。
妻のディアンさんはステージ5の腎臓病で人工透析が必要な状態のため、ウェインさんは彼女のために腎臓移植のドナーを探していました。
「苦しんでいる妻を見ていると自分に何ができるか分からないが、何かをしなくてはという思いがしました」
そう語るウェインさんがこれなら出来そうだ!と見つけたのが自ら看板をぶら下げドライバーに直接メッセージを伝えることでした。
ドナーを見つけることができたら、優しく・人を愛し・人を助けることが好きな妻へ戻ってもらえる。その思いからウェインさんは歩き続けます。
中には奥さんと適合するか調べたい、と立ち止まってくれる方もいて優しさに胸がいっぱいになったとのことです。
このウェインさんの行動はFOX13に取り上げられたのをきっかけに世界中から注目が集まり、ついにドナーが見つかります。ある日曜に夫妻の元へ電話が鳴り「適合ドナーが見つかった」との連絡がありました。2年間待ち続けた末のことでした。
こうしてドナーとなってくれた方によってディアンさんに新しい人生がもたらされたのです。
「これから5年でもいいので良い時間を過ごせたらとても幸せです。」ウェインさんはそう言います。
妻ディアンさんのドナーは見つかりましたが、ウェインさんの活動はまだ続けるそうです。
「私は看板をもって歩き続けます、同じように腎臓ドナーを必要としている人のために。」
日本移植学会のデータによると日本の脳死ドナーは約20年で500人未満で他国データに比べてとても低いそうです。(一方米国は年間8000~9000人と言われているそうです)
一度、臓器移植を身近なものとして考え、家族と話し合ってみては如何でしょうか。